【初心者向け】タップとネジの違いとは?形状・用途・特徴を徹底解説!
「タップってネジと同じ形してない?」そんな疑問を持ったことはありませんか?
確かにどちらも螺旋状の形をしており、見た目が似ている部分もあります。しかし、タップとネジは目的・構造・使い方のすべてが異なるため、同じ形状とは言えません。
この記事では、タップとネジの違いを形状や用途に焦点を当ててわかりやすく解説します。
タップとは?内ねじを加工するための切削工具
タップは、金属やプラスチックなどの材料に雌ネジ(内ねじ)を加工するための工具です。ドリルで開けた下穴にタップをねじ込むことで、内部にねじ山を形成します。
タップの主な特徴
- 材料を削って内ねじを作るための工具
- ねじ山と同じ形状を持つが、切削刃がついている
- 切りくずを逃がすための溝(フルート)がある
用途に応じてハンドタップ・スパイラルタップ・ポイントタップなど様々な種類があります。




ネジとは?部品同士を締結するための締結部品
ネジは、部品や材料を固定するために使われる締結用の部品です。ネジの外周にはねじ山(おねじ)が成形されており、すでに加工された内ねじに締め込んで使用します。

ネジの主な特徴
- 製品同士を締結するためのパーツ
- ねじ山はあらかじめ形成されており、切削刃はない
- 工具ではなく、完成品として扱われる
タップとネジの形状の違い
タップとネジは、ねじ山の形状(山角やピッチ)において一見共通しているように見えます。実際、タップは加工するネジの規格に合わせた山形を持っています。
しかし、タップには切削刃があり、切りくずを排出するための溝が設けられているという明確な違いがあります。ネジにはそうした構造はなく、締結のみに特化しています。
タップとネジの違いまとめ
- 目的:タップは「ねじを作る工具」、ネジは「物を締める部品」
- 形状:タップには刃や溝があり、ネジにはそれがない
- 材質:タップは高硬度工具鋼、ネジは炭素鋼やステンレスなど
このように、タップとネジは似て非なる存在であり、混同してはいけません。見た目が似ていても、使い方も目的も大きく異なります。
結論:タップとネジは「似ているが別物」
タップとネジの形状には一部共通点がありますが、それはタップが特定のネジと噛み合うねじ山を形成するために合わせて設計されているからです。
しかし、構造面では切削刃や溝があるタップと、締結用のネジはまったく異なります。両者を正しく理解することで、機械加工のミスを防ぎ、精度の高い作業が可能になります。
タップとネジの違いを正しく理解し、加工や組立の現場で正確な判断ができるようにしましょう!