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冷蔵庫から始める思考法|エフェクチュエーションとは?コーゼーションとの違いも解説
エフェクチュエーションとは?
エフェクチュエーション(Effectuation)とは、起業家の意思決定に関する理論で、「未来は予測するより創るものだ」という前提に立った思考法です。
米国の経営学者サラ・サラスヴァシ(Saras Sarasvathy)によって提唱されました。

目的を最初に決めるのではなく、今ある手段を起点にスタートし、行動しながら目的を形づくっていくアプローチです。
コーゼーションとの違い
エフェクチュエーションと対になる概念がコーゼーション(Causation)です。
観点 | コーゼーション | エフェクチュエーション |
---|---|---|
出発点 | 目的・目標から始める | 手元の手段から始める |
例 | 「カレーを作る」と決めて買い物に行く | 冷蔵庫の中身から料理を決める |
適した環境 | 予測可能な市場・大企業の計画 | 変化の激しい状況・起業・新規プロジェクト |
どちらが優れているというよりも、状況に応じた使い分けが大切です。
エフェクチュエーションの5つの原則
- ① 手中の鳥の原則:今ある知識・人脈・スキルから始める
- ② 許容可能な損失の原則:リターンではなくリスクを基準に判断
- ③ クレイジーキルトの原則:他者との協働から新たな展開が生まれる
- ④ レモネードの原則:予期せぬ出来事をチャンスに変える
- ⑤ パイロット・イン・ザ・プレーンの原則:未来は自らの行動でつくるもの
まとめ:冷蔵庫思考で未来を切り拓く
エフェクチュエーションは、先が読めない時代において特に有効な思考法です。特に起業・副業・新規事業開発の場面では、「完璧な計画」よりも「まず動いてみる」柔軟性が重要になります。
冷蔵庫の中から料理を考えるように、「今ある手段」からスタートし、小さく始めて周囲と連携しながら形にしていく。このアプローチが、変化に強い人・組織をつくります。
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