【聞く力を高める】相手が話していないことを聞く技術とは?
はじめに
あなたは人の話を「本当に」聞けているでしょうか?
リーダーシップを発揮する立場になったばかりの頃、私は人の話をうまく聞けていませんでした。
自分が主導権を握ることにばかり意識が向いていたのです。
しかし、あるとき立ち止まって周囲をじっくり観察してみると、「相手の話をきちんと聞くこと」が実は成功への近道であることに気づきました。
1. 言葉以上のものを聞く力
人と会話するとき、多くの人は「事実」だけを聞こうとします。しかし、本当に大事なのは、言葉の裏にある感情や意図を聞き取ることです。
これは文章でいう「行間を読む」の会話版、つまり「行間を聞く」という姿勢です。
- 声のトーンが落ちたとき
- 言葉に詰まったとき
- 妙に遠回しな表現を使ったとき
こうした瞬間にこそ、相手の“本音”が潜んでいるかもしれません。
2. 聞くことをスケジュールに組み込む
聞くべき相手として、以下の4つのグループを意識しましょう。
- 部下(従業員)
- 顧客
- 競争相手
- 助言者(メンター・アドバイザー)
どれか一つでも「定期的に話を聞く機会を持っていない」場合、その相手を軽視している可能性があります。
週1回、月1回でもよいので、意図的に「聞く時間」をスケジューリングしましょう。
3. 相手の立場に立って聞く
聞き上手になるには、相手との共通点を探すことがポイントです。
初対面でも次のような質問をすれば、信頼関係を築くきっかけになります。
- 最近楽しかったことは?
- 今ハマっているものは?
- 休日は何をしていますか?
- 子どもの頃の夢は?
相手を「人」として尊重する姿勢が、深いコミュニケーションに繋がります。
4. “行間”を聞くという意識
話の内容だけでなく、言い方・間・表情にも注意を払いましょう。
例えば、部下が「大丈夫です」と言っても、目を合わせなかったり声が沈んでいたら、それは「大丈夫ではない」サインかもしれません。
5. ルーズベルト大統領の逸話に学ぶ「聞く力」
セオドア・ルーズベルト大統領は、あるパーティーで冗談交じりにこう言ったそうです。
「今朝、祖母を殺しました」
ほとんどの人は緊張して内容が耳に入らず、ただ相槌を打つだけ。しかし、一人の外交官だけが反応しました。
「お祖母さまにとっては、当然の報いですな」
この話は、真に聞いている人の希少さと、聞き逃さない姿勢の重要性を象徴しています。
まとめ:聞く力は最強のリーダースキル
- 言葉の裏にある感情や意図に耳を傾ける
- スケジュールに「聞く時間」を組み込む
- 相手との共通点を見つけ、信頼関係を築く
- “行間”を聞く意識でコミュニケーションを深める
「本当に聞いてくれる人」は、組織や人間関係において大きな信頼を集めます。
ぜひ今日から、「行間を聞く」意識をもって周囲と向き合ってみてください。