この記事では
酒井穣さんの著書『はじめての課長の教科書』
について紹介します。
私は中小企業で係長をしています。
係長の仕事を高いレベルで行う為には、
1つ上の役職の考え方を理解しておく必要があります。
(この考え方はどのポジションの人でも、大切な考え方です)
そこで課長の考え方を理解する為に
何かいい本がないか探していたところ
酒井穣さんの著書『はじめての課長の教科書』
に出会ったので購入しました。
『はじめての課長の教科書』を読んで
私が重要だと感じ、
更に現場で活用できると思った考え方を紹介します。
1、部下を叱り変化をうながす(「はじめての課長の教科書」要約まとめ)
他人を叱るのが上手な人は、
ある心理に気が付いている人です。
それは、
人間は自分から『変わる』事はあまり抵抗しないのですが、
自らを誰かに『変えられる』ことにはとても強く抵抗する。
と言うことです。
部下の仕事のやり方を改善したいのであれば、
課長の仕事は、
『叱る』と言うアクションを通して
部下が自らの力で
これまでの仕事のやり方を
変えるように促してやる事になります。
人間と言うものは、
叱られると言うフィードバックなしでは、
なかなか成長できない生き物なのです。
もちろん感情的に叱ったり、
怒鳴ったり、
八つ当たり的な叱り方をするのは
論外ですので注意しましょう。
叱り方のコツとしては、
『人陰でこっそり叱る』ことです。
決して人前で叱ったりして
部下のメンツをつぶしてしまってはいけません。
2.ストレスを適度な状態に管理する(「はじめての課長の教科書」要約まとめ)
ストレスと聞くと
受験勉強や激務をこなす
ビジネスパーソンの印象があって、
ネガティブなイメージを受けるものです。
しかし人間は、
ストレスの全くない状態で
ダラダラと緩みきっていてもダメなのです。
実は適度なストレスがある状態こそが、
人が良好なパフォーマンスを出すために
必要不可欠なのです。
この図の、「ゾーン❶」~「ゾーン❹」までのストレス状態について説明します。
【ゾーン❶】ストレスが低すぎる
ストレスが低すぎて
本来の力すら出ていない状態です。
- 仕事が簡単すぎる
- 仕事量が少なすぎる
- 課長からの指導やプレッシャーが少ない
- 安定していてのんびりとした仕事をしている
このような状況です。
このゾーンにいる部下は
意気消沈していたり、退屈しています。
退屈と言うのは、
人間にとって最悪の牢屋とも言われます。
【ゾーン❷】ストレスをかけるほどパフォーマンスが上がる
ほどほどのストレスが与えられており、
より大きなストレスをかけるほど
パフォーマンスが上がる状態です。
よりチャレンジングな仕事を任せたり、
より多くの仕事量を与えたりすると、
部下もそれに喜んで答えてくれるでしょう。
元気にバリバリ働いているイメージです。
このゾーンにいる部下は、仕事に満足している可能性が高く
離職率も比較的低くなります。
【ゾーン❸】ストレスをかけるほどパフォーマンスが下がる
これ以上ストレスを受けると
パフォーマンスが下がる状態です。
仕事が難しすぎるか、
仕事量が多すぎて
いっぱいいっぱいとなっているイメージです。
バリバリ仕事を話してはいても、
明るさが失われ、
笑顔が減っているかもしれません。
このゾーンにいる部下は
仕事の現場に疑問を抱き始め、
転職を考える可能性が高まっているでしょう。
この状態の部下を叱るのは逆効果です。
ただしこのゾーンは、
イノベーションを起こす可能性が高い
『ラジカルな状態』である
と言う事が重要なポイントです。
イノベーションは
大きなプレッシャーの中からしか
生まれないものだからです。
例えば、
自分の能力を超えるほどに
困難な仕事を与えられた部下は、
なんとかしようと
必死に勉強しているかもしれません。
増え続ける仕事量を減らすために、
業務プロセスの改善を考えているかもしれません。
【ゾーン❹】ストレスが多すぎる
ストレスが多すぎて
本来の力が発揮できていない状態です。
真剣に転職を考えているでしょう。
上司や顧客の意見を無視したり、
自暴自棄になったりしています。
本来のモラルも失われているかもしれません。
過労で生命の危険すらあるかもしれません。
絶対に覚えておきたいのは、
この状態にある部下は様々な事故やミスを起こしやすく、
ビジネス全体にとって危険な存在であると言うことです。
実際、多くの事故はこうした過度のストレスが原因で発生しています。
このゾーンにいる部下は、
余裕が全くない状態なので、
イノベーションを起こせるだけの
想像力を発揮することもありません。
イノベーションを起こせない企業に、未来はありません。
【結論】
部下のストレスレベルを、
ゾーン❷とゾーン❸になるようにコントロールすることが
ストレス管理の本質です。
課全体のパフォーマンスを保ちつつ、
イノベーションを促進させるために、
ゾーン❷にいる部下と
ゾーン❸にいる部下の混成比率を
慎重に考えて仕事を割り振りましょう。
そして、
決して部下をゾーン❹に追い込まないことが
課長として持つべき大切なスキルです。
また、
ストレス管理の対象となるのは
部下のストレスばかりではありません。
課長自らのストレスや、
家族や地域社会の仲間たちについても
ストレス管理の対象であることを
忘れてはなりません。
3.部下をコーチングして、答えを引き出す(「はじめての課長の教科書」要約まとめ)
コーチングは、
その言葉のニュアンスから、
アドバイスや指示をするようなことだと
誤解されています。
しかし、
管理手法の1つとして
広くその方が認められているコーチングでは、
アドバイスや指示はむしろ禁止されています。
コーチングの前提とするところは、
『問題の答えは、その人の中にこそ存在する』
と言う発想です。
その答えを引き出すための技術が質問なのです。
コーチングは、
質問をベースにした
コミュニケーションの技術
と理解しても良いでしょう。
上手に質問を繰り出すことで、
問題はその人自身に解決させようと言う試みなのです。
コーチング3つの目的(『はじめての課長の教科書』)
【目的①】潜在能力を引き出す
ほんの少しでも部下の中に眠っている
本来の力を解放してやることができれば、
部署の業績を上げることができるはずです。
【目的②】思考プロセスを鍛える
コーチングのプロセスでは質問を繰り返し投げかけます。
こうした問いかけこそが
問題を解決する手段であることを、
部下が身をもって体験することが2つ目の目的です。
コーチングは、
部下が自分自身の内面に向かって
自分で質問をする技術を学ぶトレーニングなのです。
究極的には、
コーチングはコーチなしで自立できる部下を育て、
部署がより自立した組織として
活動できるようになることを目的としています。
【目的③】モチベーションを高める
いきなり部下のコーチングを始めたとしても、
最初はあまりうまくいかないかもしれません。
しかしそれでいいのです。
部下からしてみれば、
課長が自分のために時間を割いて、
自分の潜在能力を引き出そうとしてくれた事は
強烈な印象として残ります。
課長に気にかけてもらっている
と言うことを実感させることが
部下のモチベーション管理の
本質であることを忘れないでください。
【まとめ】(「はじめての課長の教科書」要約まとめ)
この記事では、酒井穣さんの著書
『はじめての課長の教科書』を紹介しました。
この本では会社では教えてもらえない
・課長とは何か
・課長としての条件
など興味深い内容がたくさん書かれています。
現在課長の方や、将来課長になることを目指している方にはとても参考になる内容となっています。
この記事で紹介したのは、
『はじめての課長の教科書』の一部分だけなので興味のある人は
ぜひ一度手に取って読んでみてください(^^)
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